21/09/19 袋麺で焼きそばを作ってみたら意外と美味かった件について 一日一食生活を始めたことについてはこの覚書で書いたけれど、現在も絶賛継続中だ。始める前と比べて体重は2〜3キロくらい落ちたけれど、体脂肪率についてはほとんど変わらないので、落ちたのは脂肪ではなく筋肉ということになるのだろう。コロナのおかげで日常生活における絶対的な運動量が減っているので、これは当然の結果なのかもしれない。  それはいいとして、一日一食生活のおかげでちょっと困った事態が発生した。それは、大量にストックしてある袋麺をどうやって処理するかということだ。在宅勤務が始まってからというもの、昼食に袋麺を食べることが多くなった。米を炊いてレトルトカレーをかけて食べるということもあったけれど、手軽さという点で袋麺に頼ることが多かったのだ。そんなわけで、けっこうな量の袋麺をストックしていた。 自分はほぼアル中なのでほぼ毎日晩酌をするのだけれど、一日一食となると、袋麺の出番がまったくない。どう考えても、インスタントラーメンが酒のつまみになるとは思えない。ラーメン屋で、ビールを飲みながらラーメンを食べている人を見かけることがあるけれど、自分としてはちょっとありえない取り合わせだ。だったら「シメ」で食べようかとも考えたけれど、それも不健康すぎるような気がする。 ケチで貧乏性な自分としては「捨てる」という選択肢はありえないので、なんとかできないものかと考えた結果、袋麺を焼きそばにして酒のつまみにしたらどうかと思いついた。ラーメンの場合、スープという存在がつまみとしての最大の障害になっているわけだから、その阻害要因を取り除けばいい。実際に、ビールと焼きそばなんてベストマッチな取り合わせだ。 そう考えて試してみたところ、意外にも美味かった。というか、予想通りに美味かった。作り方としてはごく単純で、フライパンで肉と野菜を炒めている間に鍋で麺をゆで、ゆでこぼした麺をフライパンに投入して粉末スープをかけて混ぜ合わせるだけだ。このときに、あらかじめ粉末スープを少量のお湯で溶いておくと、全体になじんでムラなくできあがる。麺のゆで時間をいつもより短くするのもちょっとしたコツだ。 粉末スープについては、本来は500ミリリットルのお湯に溶かすことを想定しているから、全量を焼きそばに投入すると味が濃くなりすぎるかもしれないけれど、野菜をたっぷりと入れれば、それほど気にならない。自分は濃い味付けが好きなので、いつも全量を投入している。塩分が気になるという場合は、半分だけ使って、後の半分は翌日にでもスープとして消費すれば問題はない。 今回の経験で思ったのは、「乾麺タイプの焼きそばを作ったときには、必ず失敗していたな」ということだ。乾麺タイプの焼きそばはあまり種類が多くないけれど、現在でも「日清焼きそば」はよく目にする。昔はこういった袋麺タイプの焼きそばを作って食べたこともあるけれど、必ずと言っていいほど失敗していた。麺がフライパンに盛大に焦げ付いたり、微妙な水加減を間違えてベチャベチャした仕上がりになったりと、うまくできた記憶がほとんどない。 改めて考えてみると、すべての原因は「フライパンでお湯を沸かして麺をゆで、そこに炒めた野菜と肉を投入する」という工程にあると思う。油をひいていないフライパンで調理すれば、麺が焦げ付くのは当たり前だ。メーカーは、どうしてこんな「失敗間違いなし」という工程を推奨しているのだろうか。鍋で一度麺をゆでこぼして、十分に油をひいたフライパンに投入すれば、自分のような料理下手な人間でも失敗することはありえないと思うのだけれど。 こういう乾麺タイプの焼きそばだけでなく、生麺タイプの焼きそばの作り方についても疑問に感じるところがある。生麺タイプの場合、麺をほぐれやすくするために、「フライパンに麺を投入したら少量の水を加える」という工程がデフォルトになっているけれど、これってムダに焼きそば全体を水っぽくするだけで、自分としては常日頃疑問に感じていたりするのだ。 事前に麺をザルに入れて、その上から熱湯をかけてほぐせば、わざわざ水っぽい焼きそばを作る必要はない。この工程で余分な油分も落とすことができるし、自分としてはものすごく合理的な調理方法だと思っているのだけれど、これが世の中に浸透していく気配はまったくない。乾麺タイプにしろ生麺タイプにしろ、世間一般的な焼きそばの作り方はどうにも間違っているような気がするのだけれど。 それはともかく、焼きそばはソース味が定番だけれど、袋麺で焼きそばを作る場合はいろんな味を楽しめるところもいい。サッポロ一番の塩ラーメンで作る焼きそばなんて、けっこう斬新な味がして美味い。ただ、純粋に焼きそばとして食べるのであれば、「ラ王」が高いポテンシャルを持っているなと感じた。あのストレートの生麺っぽさが、焼きそばの雰囲気によく合っていると思う。 今週の覚書一覧へ |