18/09/16

サマータイム制度導入の是非について考えてみる

6/24の覚書で書いたように、現在は絶賛サマータイム実施中で、毎日早めに出勤している。調子に乗ってきて、いまは5時前に起きて7時前には会社に着き、16時前には退社している。ただ、このところどんどん夜明けが遅くなってきているので、サマータイムもそろそろ終わりにしようかと思っている。やっぱり、まだ暗いうちに起きるのはちょっと辛い。



ということで、東京オリンピックの暑さ対策として、日本でもサマータイムを導入しようという動きがあるらしい。実際にサマータイムを導入している自分としては、心情的には大賛成なのだけれど、実際に導入するとなると、いろいろと大変なんだろうということは容易に想像できる。一番大変だろうなと思うのは、さまざまなシステムの改修だ。

2000年問題のときにも大騒ぎになったけれど、今度は1年に2回、標準時間と夏時間を切り替えることになるわけで、2000年問題よりもずっと大変だと思う。自社のシステムを改修するだけでよければそれほど問題はないが、取引先のシステムにバグが残っている場合は、いくら自社のシステムが正しく動いていても意味がない。連動する可能性のあるすべてのシステムとの連携テストをしなければいけないわけだから、その可能性を考えるだけでも大変だ。

政府が掲げる政策にはすべて反対しないと気が済まないマスコミは、今回のサマータイム制度導入についても批判的で、いろいろな理屈をつけてサマータイムの導入を否定している。そうしたマスコミにとって好都合なのが、EU諸国の多くの人がサマータイム制度に反対しているというニュースだ。なんと、84%の人たちがサマータイム制度の廃止を希望しているらしい。

このニュースを最初に見たときには、ちょっと驚いた。長らくサマータイム制度を実施している欧米の人たちは、その恩恵を十二分に享受しているのだろうと思っていたからだ。しかし、1年に2回、標準時間と夏時間を切り替えるというのは、なにかと負担が大きいらしく、簡単に言ってしまうと、サマータイムなんて面倒くさい、ということなのだろう。

しかし、ここで注意しなくてはいけないのは、サマータイム制度の反対理由が、1年に2回標準時間と夏時間を切り替えなければならないということで、夏時間自体に反対しているのではないということだ。つまり、欧州の多くの人たちは、1年に2回も時間を切り替えるなんて面倒だから、いっそのこと一年中夏時間で固定してくれ、と思っているわけだ。

ただ、マスコミはこうしたことは報道せず、単に欧州の84%がサマータイム制度に反対しているという事実だけを取り上げて、だから日本もサマータイム制度なんて導入してはいけないという方向に世論を誘導しようとしている。普段から何も考えないような人は、こうしたマスコミの報道を鵜呑みにして、本場の人たちが反対しているわけだから、日本で導入したってうまくいくわけがないと思ってしまうだろう。

しかし、そうした考え方はちょっとズレている。欧州の人たちが反対しているのは、1年に2回も時間を切り替えるというその面倒な仕組みであって、夏時間自体に反対しているわけではない。むしろ、一年中夏時間で固定してくれと思っているのだ。だったら、日本もそれにならって一年中サマータイムを導入すればいいだけのことだ。

自分も、頻繁に標準時間と夏時間を切り替えるというサマータイム制度は面倒だなと感じるけれど、一年中夏時間で固定するというサマータイム制度なら大賛成だ。つまりは、夏と冬のどちらを基準として一年を過ごすかという問題になる。いまは冬を基準とした時間になっているから、サマータイム制度を導入しようという議論になってくるわけで、だったら最初から夏時間に固定すればいいだけのことだ。

早起き体質の自分にとっては、日の出の早い時期は夜明けとともに目が覚めてしまうから、それからの時間を有効に使わなければもったいないと思ってしまう。なので、一年中夏時間に固定してくれればありがたい。冬になったらどうするんだと言われそうだが、そこは頑張って早起きするしかないだろう。早く起きて得をすることはあっても、損をすることはないと思う。



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