21/07/04

iDeCoを始めることにした

この覚書で何度も書いているように、自分はものすごく薄給の底辺サラリーマンだ。都内勤務の50代男子(大卒)という属性で見た場合、普通であれば最も年収が高くなるはずだ。よほど仕事ができない人間でもないかぎり、自分くらいの年齢の男子なら、最低でも課長職くらいのポジションには就いているだろう。しかし自分はといえば、これまでに一度も「長」と名のつく役職になったことはなく、翻訳という斜陽業界に従事していることもあって、年収はものすごく低い。

おまけに、いま勤務している会社には退職金制度がないため、いきなり解雇されたり会社が倒産したりしようものなら、どうにもならなくなる。この年齢で再就職なんてできるわけがない。ただ、ラッキーなことに、コロナ以降はなぜか仕事が明らかに増えていて、いまのところ失業の心配はなさそうだけれど、機械翻訳の急速な進化を目の当たりにするたびに、「おれなんていなくてもいいじゃん」みたいな感じでため息をついてしまい、ネガティブな思考が止まらない。

そんなわけで、手持ちの資産を少しでも増やすことが最大のリスクヘッジであると考えるようになった。いまのところ、つみたて
NISAとか米国債とか某企業の社債とか、いくつか投資はしている。どれもリスクの低いものばかりなので、高いリターンは期待できないけれど、銀行の定期預金なんかに比べたらリターンははるかに大きいので、このまま安全に育てていこうと思っている。

ただ、つみたてNISAについては恐いくらいに好調で、始めてからちょうど2年になるのだけれど、現在の含み益は約38パーセントだ。年間限度額の40万円を積立投資しているので、これまでの累計投資額は80万円になるけれど、それに対する利益率が38パーセントなので、すでに30万円を超える利益が出ている計算になる。2年間の投資元本が80万円で、それに対する利益が30万円って、悪徳商法の気配さえ漂うくらいの高リターンだ。好調すぎて怖くなる。

つみたてNISAは非課税期間が20年間という非常にお得な制度だけれど、それと同じくらいにお得なのが
iDeCoだ。つみたてNISAを始めるときに、当然ながら iDeCoも検討したのだけれど、iDeCoは積立期間が60歳までと決まっているので、50代の自分がいまから始めてもメリットは少ないと考えてスルーすることにした。それに、申込み手続きもなんだか面倒そうだし。

ただ、よく考えれば(というか、よく考えなくても)、iDeCoというのはものすごくお得な制度なので、利用しないのはもったいない。iDeCoを始めるだけで、自分のように薄給の底辺サラリーマンでも年間で数万円を節税できるわけだから、どう考えても利用したほうがいい。我ながら、ふるさと納税を利用しているのに、iDeCoを利用しない理由がわからない。ということで、iDeCoを始めることにした。

申し込むときに金融商品を選ぶのだけれど、どの商品にしようかちょっと悩んだ。つみたてNISAでは米国株のインデックスファンドにオールインしたので、iDeCoではもっと安全な商品にしようかなとも思ったけれど、2年間の運用で38パーセントという圧倒的な運用実績を経験すると、どうしても米国株に心が傾いてしまう。ということで、iDeCoでも米国株にオールインすることにした。

自分はセゾンカードを使っているのだけれど、カードを使って貯まったポイントで投資ができるというサービスがある。このサービスを1年間ほど利用して、95パーセントを米国株、残りの5パーセントをグローバルな株式・債権に投資した結果、米国株の利率は30パーセント超だったのに対し、グローバルな株式・債権の利率はたったの1パーセントだった。1パーセントでも、銀行の定期預金に比べたらものすごい利率だけれど、30パーセント超に比べれば激しく見劣りがする

そんなこともあって、つみたてNISAと同じく、iDeCoでも米国株にオールインしてしまった。アメリカはこれからもかなりの成長が見込める市場だと思っているので、投資して損はないだろう。ただ、いまから始めると投資期間が5年くらいしかないので、その間に米国株が暴落するようなことがあると困るなと思わないこともないけれど、そんなことを考えていたらキリがないので、流れに身を任せていこうと思う。



今週の覚書一覧へ

TOP


inserted by FC2 system