19/04/07

新しい元号について思うこと

新しい元号が「令和」に決まったらしい。自分は、今回の改元についてはあまり興味がなくて、「そうか、今日が新しい元号が決まる日なのか」くらいにしか思っていなかったので、大勢の人たちがものすごい勢いで号外に群がる光景をニュースで見たときには、ちょっと驚いた。なるほど、日本人にとって元号というのは大きな意味があることなんだなと、改めて感じた。

最初に「令和」という文字を見たときの印象は、なんだか冷たい感じのする元号だな、と思った。「れいわ」という響きも、イマイチピンとこない。まあ、「昭和」から「平成」になったときにも同じようなことを思ったから、令和にもこれから徐々に慣れていくのだろう。ただ、この一週間、いろんなメディアで「令和」という文字を目にしたり「れいわ」という音を耳にしても、やっぱりイマイチピンとこない。

ボツになった元号案がどこからか漏れてきたけれど、
英弘、久化、広至、万和、万保という5つの中では、「広至」が一番好きだ。個人的には、「令和」よりも「広至」のほうが元号としてはずっといいうと思う。「英弘」は男子の名前として普通にありそうだし、久化、万和、万保は、見た目も響きもかなり古臭い感じがする。平安時代に使われていた元号だと言われれば、そのまま信じてしまいそうな感じだ。

自分の場合、ただ単に「なんだかしくっりしないな」というだけだけれど、世の中にはとんでもない角度から新しい元号のことを批判する人もいるようだ。なんでも、「平和になることを命令する」みたいな意味でとらえて、安倍政権の傲慢さを象徴する元号だ、なんてことを言っている人がいるらしい。なんでもかんでも「アベガー」と言いたいだけの頭が悪すぎる理屈で、そのバカさ加減にちょっとばかり同情する。

ただ、今回の改元でよかったなと思うこともある。それは、日本国民がひとつになって新しい時代の到来を前向きに迎えられるということだ。昭和から平成になったときには、異常とも言えるくらいの自粛ムードで、新しい時代の到来を祝うなんていう雰囲気はまったくなかった。コンビニなどの店でも、照明を暗くしてあったり、まったく店内放送が流れていなかったりで、ここまでする必要があるのかと思ったくらいだ。

今回の改元については、号外に群がる人たちを見てもわかるように、ちょっとしたお祭り騒ぎみたいになっていて、こういう改元もいいなと思う。今回の生前退位が一回限りのものになるのか、今後も必要に応じて検討されるのかについてはわからないけれど、個人的には、改元のときには日本全体でお祝いして、崩御のときには日本全体でお悔みするというのは、悪くないシステムだと思う。

これまでの元号の中では、なんといっても「昭和」が一番好きだ。なんというか、非常にあか抜けている感じがするのがいい。明治、大正、昭和という一連の流れで見た場合、明治よりも大正のほうがあか抜けている感じがするし、大正よりも昭和のほうがあか抜けている感じがする。なんとなく時代の雰囲気が投影された正しい元号だという気がする。そうした流れが、「平成」になって一区切りついたという感じだ。うまく説明できないけれど、なんとなく理解してもらえるだろうか。

ということで、改元についてはそれほど興味がないので、今回はこれくらいで失礼します。



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