18/11/04

いわゆる「徴用工」裁判の判決について考えてみる

ということで、10月30日に韓国で出された徴用工裁判の判決に驚いた人も多いだろう。まあ、2012年に韓国の最高裁が差し戻しを命じたときから、この判決が出ることはある程度予想されてはいたけれど、実際にこういう判決が出されると、本当かよ、と驚いてしまう。もしかしたら、日本企業の責任は認めながらも、徴用工に対する賠償は韓国政府が行うべき、みたいな玉虫色の判決が出る可能性もあるのではないかと思っていた。

そもそも1965年の条約を締結するときに、日本としては個人に対して賠償したいと言っていたにもかかわらず、個人への賠償はこっちでやるから、それを含めた金額をよこせと言ってきたのは韓国のほうなのだ。日本は今回のような事態を恐れて、「完全かつ最終的に解決」という文言を条約に入れたのに、いったいどんなロジックを適用したら今回のような判決になるのか、さっぱり理解できない。

自分はこれまで、韓国にかかわるとロクなことがないが、かといってネトウヨがバカの一つ覚えみたいに唱えている「国交断絶」になればいいと思っているわけでもなく、積極的に無視するのが一番だと思っていた。しかし、今回のように舐めた真似をされると、さすがに無視するという選択肢はなくなってしまう。とりあえず、今回ばかりは、日本は本気で怒っているのだということを知らしめる必要がある。

ただ、日本にとって有効な手段はほとんどないというのが実情だ。韓国政府と話し合ったところで、円満解決なんて絶対に無理だし、国際裁判に提訴しても、韓国がそれに応じなければ解決手段にはならない。日本から韓国に輸出している半導体の素材を輸出禁止にして韓国経済を崩壊させろ、なんていう過激な意見もあるようだけれど、そんなことをしたら日本経済にも影響が出るわけだから、あまり現実的ではない。

結局のところ、韓国という国は国家同士の条約さえ一方的に反故にするような無茶苦茶な国なんですよということを世界にアピールして、韓国を孤立させていくしかないと思う。ただ、海外では日本と韓国のゴタゴタなんてほとんど興味がないだろう。今回の徴用工裁判の経緯にしても、慰安婦問題の経緯にしても、日本側の立場を詳しく説明したところで、そもそも興味がないから、正しく理解してもらえるだろうと期待するのは無理がある。

なので、とにかく国同士の条約を韓国が一方的に破棄したという事実だけをアピールすればいい。韓国がいかにデタラメな国であるかということに的を絞ってアピールするのだ。それと同時に、日本の民間企業は韓国への追加投資をやめ、韓国でのビジネスを徐々に縮小し、最終的には韓国から完全に撤退する。これならば、ある程度の経済制裁的な効果はあるだろう。こんなデタラメな国でビジネスを展開するなんて、あまりにもリスクが大きすぎる。

こういう国同士の問題というのは、ものすごく卑近な例に落とし込んで考えるとわかりやすい。クラスにK君という子がいて、陰でいつもJ君の悪口を言っているのに、ことあるごとにJ君にすり寄ってきてはお金をせびる。ボクのお父さんは昔J君のお父さんにいじめられて子分にさせられていたから、J君がその責任をとるのは当然だよね、という理屈だ。

J君は内心では面倒なヤツだなと思いながらも、多少は負い目を感じているので、しかたなく援助してあげる。そのたびに、これで最後だからねと念を押して誓約書を書かせるのだが、K君はいろいろな難癖をつけてまたお金をせびる。J君はいい加減にうんざりしているのだが、K君はクラスの番長であるU君に取り入っていて、J君もU君とは仲がいいので、ちょっと面倒な関係になっている。

とうのが現状だ。もちろん、J君が日本、K君が韓国、U君がアメリカだ。この状況では、U君をこちらの側に取り込んでK君を突き放すというのが一番簡単な方法だ。それが難しいようであれば、ほかの仲のいい友達に事情を説明して、K君がいかに面倒くさいヤツであるかを理解してもらい、J君の味方を増やしながらK君を孤立させるというのが、遠回りではあっても現実的な方法だろう。間違っても、鉄拳制裁なんてしてはいけない。

ただ、現実的にはすでに韓国が孤立し始めているという見方もできる。THAADを配備して以来、中国との関係はギクシャクしたままだし、北朝鮮との交渉にのめり込みすぎてアメリカの不興を買っている。そんな状況で今回の判決が出たわけだから、日本とも決定的な溝ができた。韓国は自ら孤立への道を歩んでいるという感じさえする。その先に見据えているのは、間違いなく南北朝鮮の統一だろう。

このまま南北統一を実現すれば核保有国になれる、なんてことを韓国が考えているとすれば、本当にバカすぎて話にならない。アメリカと敵対している北朝鮮と統一するなんて、自殺行為もいいところだ。実の兄を暗殺するような人間がトップに立っている国と、どうやったら仲良くやっていけるというのだろう。ムンジェインという人間は、鳩山由紀夫と同じくらいバカだと思っていたけれど、もしかしたらそれ以上にバカなのかもしれない。

海上自衛隊の旭日旗の問題で日本に嫌がらせをしたばかりなのに、それに続けて今回の判決だ。さらに、年内にも慰安婦のなんとか財団を解散するのではないかという動きもあって、いったいどこまで反日的な行動をとれば気が済むのだろうか。これで、もし財団の解散ということになれば、日本人の韓国に対する怒りはピークに達するだろう。そうなったらどういう展開になるのか、逆に楽しみな気もする。

それにしても、日本は本当に隣国に恵まれない国だと思う。これで万が一にも朝鮮半島の統一が実現してしまったら、赤化した南北朝鮮、中国、ロシアと日本海を挟んで対峙するという、悪夢のような構図になってしまう。しかも、すべて核保有国だ。南北朝鮮が統一するとなれば、当然アメリカは朝鮮半島から撤退するだろう。そうなったら、丸腰の日本が、完全武装したレッドチームと直接対峙する構図になるわけだ。想像するだに恐ろしい。

そうした事態を防ぐためにも、日本としては韓国を簡単に切り捨てるわけにはいかない。大陸から突き出している朝鮮半島の南部を占めている韓国と、その韓国に駐留している米軍が、かろうじてレッドチームと日本とを隔てる防波堤の役割を担っているわけだ。この地政学的な要因さえなければ、韓国なんて切り捨てても一向にかまわないのに。

まだまだ書きたいことは山のようにあるけれど、結論としては、本当に韓国というのは面倒な国だということだ。



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