という記事を見つけた。記事の内容としてはこのタイトルのとおりで、音大を卒業しても、オーケストラに入ってプロとして食べていくのはものすごく大変だということだ。このタイトルのとおりだとすれば、200倍を超える倍率のパートもあるということだから、それはたしかに大変だろう。



そもそも、音大生の進路はどんな感じになっているのか、以前からちょっと気になっていた。音大に入学する学生のほとんどは、最初のうちはプロの音楽家を目指すことになるのだろう。音楽のプロといわれて真っ先に思い浮かぶのは、オーケストラだ。おそらく、多くの音大生の目標となるのが、有名なオーケストラに入って演奏するということだろう。

学校の音楽教師というのも、音楽のプロということになると思う。同じように、音楽教室の講師も音楽のプロだ。ちょっと変わったところとしては、自衛隊や警視庁や県警の音楽隊に入って演奏するという道もある。素人の自分が考え付く音楽のプロとしては、せいぜいこれくらいだ。マーケットとしては、かなり小さいというのが偽らざる現状だろう。

自分は音楽に関してはまったくのド素人なので、よくわからないことが多いけれど、音楽を続けるためにはけっこうなお金がかかるということだけはわかる。特に、バイオリンなんてものすごいお金がかかるらしい。聞いた話によると、音大生ですら、普通に何百万もするバイオリンを持っているらしい。レッスンを受ける費用だってかかるから、とにかくお金がかかる。それだけお金をかけても、ほとんどの人はプロになれないわけだから、なんとも大変な世界だ。

ということで、おそらくは多くの音大生の目標となっているであろうオーケストラについて考えてみたい。オーケストラにはいろいろなパートがあるけれど、オーケストラの花形となると、バイオリンとかトランペットあたりになるのだろうか。チェロとかコントラバスなんかは、バンドでいうところのベースギターみたいな感じで、バイオリンなどに比べると圧倒的に地味だ。

地味な割に図体だけはデカイので、持ち運びがものすごく大変そうだ。担当する楽器によってギャラが違うのかどうかはわからないけれど、これでもしバイオリンなどの方がギャラが高かったりしたら、地味で大変なのにギャラは安いということになって、ちょっとかわいそうだ。自分だったら、地味で大変な楽器なんて担当したくない。

オーケストラの中でも意外に美味しいパートなんじゃないかと思うのが、打楽器だ。シンバルで「ジャーン！」とか大きな音を出すのは目立つし、何よりも簡単そうだ。あれなら、自分にだってできそうだ。なんてことを言うと、ちょっと音楽に詳しい人からは「絶対に無理、打楽器は本当に難しいから、あまりバカにしたようなことは言ってほしくない」と、割と真面目なトーンで怒られてしまう。

演奏中にほんの何回か「ジャーン！」と鳴らすだけでいいから楽だという考え方がそもそも間違いで、鳴らす回数が少ないからこそ、絶対にミスできないというプレッシャーがすごいらしい。まあ、それはそうだろうけど、極端な話、タイミングさえ覚えてしまえば、楽譜なんて読めなくてもできるわけだから、別に音楽に詳しくなくてもできるよね？ と、またまた音楽好きな人の逆鱗に触れるような発言をしてみる。

そもそも、最初からシンバルを演奏することを目標に音楽の道を志す人っているのだろうか。だれでも最初は、バイオリンとかピアノとかトランペットとか、そういう目立つパートを担当したいんじゃないの？ たとえば、陸上競技の競歩にしたって、最初から競歩一本でやろうと思う人なんてまずいない。最初はトラックやマラソンで頑張っていたけれど、それでは勝てないから、しかたなく競歩を始めたというパターンがほとんどだ。シンバルなども、それと同じような気がするのだが、どうなんだろうか。

シンバルよりも簡単そうなのが指揮者だ。指揮者なんて、大げさに体を動かして指揮棒を振りながら、ときどき「はいそこ！」みたいな感じで各パートを指揮棒で指したりしていればいいわけだよね。だったら、自分にもできそうだ。なにしろ、演奏するのは超一流の音楽のプロばかりなんだから、だれが指揮棒を振っても、それほど大きな違いはないだろう。指揮者の代わりにメトロノームを置いて演奏したって、大した違いはないような気がする。

などと、音楽が好きな人が読んだら激怒しそうなことばかり書いたけれど、音楽のことを知らないド素人の考えというのは、おそらくこんな感じだと思う。「だったら、自分でやってみればいい。そしたらどんなに大変なのかわかるから」という意見もあるだろうけれど、音楽の演奏なんてまったく興味がないので、自分でやろうなんて思わない。何も知らずに勝手なことばかり書いてしまって、本当にすみません。

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