18/03/04

NHKラジオの語学番組の変わらなさ加減に驚いた件について

ちょっとした事情があって、新品のタブレットを譲ってもらった。これまで、携帯電話の類は一切使ったことがなかったので、51歳にしてようやくモバイルデバイスデビューということになった。まだ操作に慣れていないのだが、最初に感じたのは、とにかく文字入力が面倒くさいということだ。デフォルトの文字入力機能の場合、単語1つ入力するのさえ苦労してしまう。



なので、qwerty入力が可能な文字入力アプリをインストールしてみたところ、文字入力のストレスはかなり軽減された。ちょっとした調べものくらいなら、それほどストレスを感じることはない。でも、パソコンのキーボード入力そのままというわけでもないから、タブレットで長い文章を入力する気にはなれない。おそらく、タブレットでメールを使用することはほとんどないだろう。

それから、kindleで読むための電子書籍をダウンロードし、radikoをインストールした。電子書籍については、無料でダウンロードできるものが青空文庫にいっぱい用意されているので、調子に乗って一気に何十冊もダウンロードしてしまった。何冊か読んでみたけれど、けっこう便利だなと感じる機能もあるにはあるが、やっぱり紙の書籍のほうが馴染みがある分だけ読みやすい。

radikoについては、以前から出先でAMラジオを聴きたいと思っていたので、いの一番でインストールした。いま使っているウォークマンでもFMラジオは聴けるのだが、AMラジオは入らない。TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送はFMにも対応しているからウォークマンでも聴けるけれど、それ以外のAM放送局は入らない。

ということで、radikoをインストールし、せっかくだからBluetooth対応のイヤホンも買って、早速聴いてみた。一番聴きたかったのが、NHKラジオ第2の語学番組だ。このサイトを立ち上げた頃は、あちこちを散歩しながら、AF/FM対応のカセットウォークマンでよくラジオ講座を聴いていた。特によく聴いていたのが、「英会話入門」と「やさしいビジネス英語」だった。

当時のことを思い出しながらradikoを聴いていたら、なんと、「やさしいビジネス英語」の杉田敏さんの声が聞こえてくるではないか。番組のタイトルこそ、「実践ビジネス英語」に変わっているけれど、番組の構成はまったくと言っていいほど変わっていない。相変わらず、大して面白くもないテーマの内容を淡々と解説していく杉田さんの声を聴きながら、まだ同じ番組を続けていたのかと驚いた。

さらに、「英会話入門」の遠山顕さんも、まだ現役で頑張っているではないか。番組のタイトルは「ラジオ英会話」に変わっているけれど、番組の内容は「英会話入門」とほとんど同じで、杉田さんの場合と同様に、こっちもまだ同じ番組を続けていたのかと驚いた。こんなに同じことばかり続けてよく飽きないなと、余計な心配をしてしまうくらいに代り映えのない内容だ。

まあ、これだけ長く続くということは、リスナーからそれだけ支持されているということだろうから、悪いことではない。当時は自分も、「NHKのラジオ講座は勉強になるなあ」などと思っていたわけだから。ただ、NHKのラジオ講座が自分の英語力アップにどれくらい寄与したかをいまになって考えてみると、はたして本当に効果があったのだろうかと思ってしまう。

いまだにまともな英会話なんてできないし、英語ニュースを聴いてもほとんど理解できない。自慢できることといえば、ちょっと難しい英単語をいっぱい知っているというくらいのもので、それにしたところでほとんど実用性はない。せいぜい、ペーパーバックを読むのが多少楽になるくらいのものだ。なので、英語でのコミュニケーション能力としては、一般人と大差ないということになる。

自分の英語力アップに寄与した構成要因としては、単語の暗記が6割、英字新聞、英語雑誌、ペーパーバックのリーディングが3.5割で、残りの0.5割がその他諸々という感じになると思う。この0.5割のうち、NHKのラジオ講座が占める割合は、2割くらいだろうか。なので、全体として見た場合、NHKのラジオ講座はほとんど役に立たなかったということになる。

まあ、これはあくまでも個人的な感想なので、NHKのラジオ講座を続けたおかげで英語力が飛躍的に伸びたという人もたくさんいるだろう。ただ、自分だったら、こんなにも代り映えしない内容の番組を長く聴き続けようとは思わない。久しぶりに杉田さんと遠山さんの声を聴いたときには、なつかしさよりも、まだ同じことを続けていたのかという驚きの方が強かったからね。いや、批判しているわけではなく、純粋に驚いたというだけのことだ。



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